短冊

春足(抜足) 狂歌短冊(三葉)

撮影:四国大学 / 分類:右から手鑑3-41-4、3-41-5、3-41-6

 藤
のゝ雉子の莫耶のけんとなけるころ
紫雲と見ゆる藤の花房     抜足

 藤
短冊をかゝんとすれハかけ見えて
すゝりのうみもさわく藤浪   抜足

 新町にて桜を見て
咲く花の雪の夕くれきて見れは
けに新町は銀世界なり     抜足

語注・気付き

3-41-4 のゝ雉子の莫耶のけんとなけるころ/紫雲と見ゆる藤の花房
*莫邪のけん かんしょう-ばくや【干将莫邪】名剣の名。「干将」は中国春秋時代、呉の刀鍛冶の名。「莫邪」はその妻の名。呉の干将は呉王の闔閭に刀を作るように命じられ、最初はうまくいかなかったが、妻が頭髪と爪を切って炉に入れたところ、地金がよく溶けなじんで、みごとな陰陽二本の名剣ができあがり、陽剣に「干将」、陰剣に「莫邪」と名づけて闔閭に献上したという。(goo辞典 三省堂 新明解四字熟語辞典)

3-41-6 咲く花の雪の夕くれきて見れは/けに新町は銀世界なり
狂歌短冊3-38-3の詞書及び歌中の「吉原」を「新町」に入れ替えてあとは同じ。

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