桜
いにしへの雨はしらねと小町てふ
さくらは今も雪をふらせり 抜足
河豚
喰ひなはさそあたゝかにならうそと
まつわたをぬく鰒の手料理 抜足
山吹の花のころにもほとゝきす
くちなしなれやさらに声せぬ 抜足
語注・気付き
3-39-1 いにしへの雨はしらねと小町てふ/さくらは今も雪をふらせり
*花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町 (古今集』春・113)
3-39-3 山吹の花のころにもほとゝきす/くちなしなれやさらに声せぬ
*山吹の花色衣ぬしやたれとへどこたへずくちなしにして(素性法師(古今和歌集・1012)
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