夜梅
桜より是をやあたと名にたてむ
たか寝屋へてもかよふ梅かゝ 抜足
夜梅
梅かゝのうつるをそれとくらまきれ
さかぬさくらもをりて帰りつ 抜足
旅宿花
かくはかり朝たつ道もおくれめや
花をあるじのやどりならすは 春足
語注・気付き
3-37-4 桜より是をやあたと名にたてむ/たか寝屋へてもかよふ梅かゝ
*狂歌短冊3-36-2と同じ。
3-37-6 かくはかり朝たつ道もおくれめや/花をあるじのやどりならすは
*行き暮れて木の下陰を宿とせば花や今宵のあるじならまし 平忠度 平家物語
*もし昨夜のように花を宿のあるじとしなかったならば今朝の出発はこんなにおくれなかっただろう。秀逸。
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