短冊

春足(花足・抜足) 狂歌短冊(三葉)

撮影:四国大学 / 分類:右から手鑑3-35-4、3-35-5、3-35-6

 月のまえの/うめ
花さける梅の木の間に影さして
月こそにほへ春の夜な夜な   花足

 祝?
下紐も今宵たかひにとくわかや
まんさいまてと契る妹と背   抜足

褒似(姒)にハあらねとたれも青柳の
けふりを見れハまつゑまれけれ 抜足

語注・気付き

3-35-4 花さける梅の木の間に影さして/月こそにほへ春の夜な夜な
*「にほ(ふ)」に「照り映える」の意味と「匂う」の意味をきかせたもの。

3-35-5 下紐も今宵たかひにとくわかや/まんさいまてと契る妹と背
*下紐 (近世)腰紐の意。
*「とく」に「徳若万歳」の「とく」と(下紐を)「解く」を掛ける。

3-35-6 褒似(姒)にハあらねとたれも青柳の/けふりを見れハまつゑまれけれ
*褒似(姒)(ほうじ)西周の幽王(在位紀元前782年~ 紀元前771年)の2番目の后。美貌によって王を惑わせ、西周を破滅に導いた、亡国の美女として有名。
○めったに笑わなかったといわれる褒似ではないが青柳がけぶるがごとく美しい姿で立っているのをみると誰でも笑まれるものだ。

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