亀
むつはかりかくせるとても何ならむ
齢はしれた万年の亀 春足
われもとて
おなじ心を
くることに花ハさけともくらふへき
花はあらしのやまさくら花 春足
雪のふりける
あした
木や竹は寝てゐる雪の朝もとく
おきるは下女の杉ばかりなり 抜足
語注・気付き
3-35-1 むつはかりかくせるとても何ならむ/齢はしれた万年の亀
*狂歌短冊3-21-2と同じ
3-35-2 くることに花ハさけともくらふへき/花はあらしのやまさくら花
*「あらし」に「有らじ」と「嵐」とを掛ける。
3-35-3 木や竹は寝てゐる雪の朝もとく/おきるは下女の杉ばかりなり
*「下女の杉」は名前。
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