短冊

春足 狂歌短冊(三葉)

撮影:四国大学 / 分類:右から手鑑3-26-1、3-26-2、3-26-3

 春鳥(?)ぬしの若
 山よりかへりきて
 何くれと物かたり
 ともせらるゝを/きゝて
たゝうしに逢ここちせりといはれかし
かくいはれしとかたらくきけは 春足

 六根園ぬしの
 わか山にものし
 給ふときゝて
別れをも何をしむへき師木島の
みちのまなひにたちてゆく人  春足

かくはかりめてたき御世とかゝれかし
もろこしまても春のゆきなは  春足

語注・気付き

3-26-1 たゝうしに逢ここちせりといはれかし/かくいはれしとかたらくきけは 春足
*春鳥(?) 春足の狂歌もしくは国学の仲間か。本居大平の同門と思われる。六根園春根(瀬部春暁)と同一人物かどうかは未確認。春根と同一人物とすれば六根園梅男(3-12-1)とも同一人物。
*若山 本居大平の住居 大平は紀州徳川家に仕えていた。次の「うし」も「大平大人」のこと。
*「ただただ(故宣長翁に)逢う心地がした」と(君が)おっしゃったことだよ。(大平先生が君に)「昔、宣長翁がこのように語った」というのを聞いていると・・

3-26-2 別れをも何をしむへき師木島の/みちのまなひにたちてゆく人 春足
*六根園春根が和歌山の本居大平のもとに勉強に行くと聞いて贈った送別の歌。

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