不二の山をよめる
達者なるあしはら国に灸すゆる
ふしの煙のたゝすやなりけむ 茂喬
寄木祝
?らふ?は百にあれとも色かへぬ
松の常葉にあえむ君かも 春足
幾たひか袖は涙に朽ぬらむ
くちせぬ君か道をしぬ人 花足
語注・気付き
3-22-1 達者なるあしはら国に灸すゆる/ふしの煙のたゝすやなりけむ 茂喬
*「あし」に「足」と「葦(・)原国」をかける。「灸」の縁語で「煙」を導く。
*たたずやなりけむ たたなくなったのだろうか。
*文屋茂喬 (ぶんやの-しげたか)?~? 江戸時代中期-後期の狂歌師。京都で書店(文徴堂)をいとなみ,狂歌の本を多数出版する。初代得閑斎にまなび,師の没後2代をつぎ,文屋社を結成した。姓は吉田。通称は新兵衛。別号に灌河,売書翁,百川堂。編著に「狂歌手毎の花」(文化8年(1811)刊)など。(デジタル版 日本人名大辞典+Plus)
3-22-3 幾たひか袖は涙に朽ぬらむ/くちせぬ君か道をしぬ人 花足
*(宣長か)誰かのための追悼歌か。
*花足 鼻垂と同音なので、春足が一時期使っていたと思われる。
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