短冊

(大江)広海 和歌または狂歌短冊

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-45-1

為君事容飾
われなからおもひゆるしてまたさらに
むかはまほしきまそかゝみかな 広海

*まそかゝみ 「まそ」は「ますみ」の音変化、または、ととのっているものの意という。鏡をほめていう語。立派な鏡、また、よく澄んだ鏡。(goo辞典)

徳田武氏ご教示分

為君事 われながらおもひゆるしてまたさらに
容飾  むかはまほしきますかゞみかな 広海


○「為君事容飾」は、「君が為に容飾を事とす」と訓み、あなたの為に化粧するのよ、という意。歌意は、「自分でも、まあ良いかと自分に許して、再び更に向かおうとする澄んだ鏡よ」というもの。想う男との行き違いを経て、また再び仲直りするか、という屈折した心情が窺える。

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