書簡

六々園宛て五老書簡 百首御詠草実におかしき歌共 筆耕おこたりのため本冬のすりものが未完 百首の見積もり占正へ出すよう言ってあるがまだ届かない

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-38-2

尚々御詠藻おし板無之候ニ付
大ニもめ申候此度上候板を宅へ
遣し候如何可有候や

御安泰御由奉賀候
百首御詠藻被遣???
実ニおかしき歌共沢山
感入候事也祓萃(抜粋?)の本
は後便ニ御届可申上候此
三巻中より七十首
とり出候
本冬十月分すり本いまた
出来不申全筆工之者
をこたり故如斯にて候
占正より百首之つもりかき
これも今におこせ不申候
梅男ぬし出精被致候由
大慶仕候よくよく御通達
可被下候
客人談拾遺如何ニ候や
一向作者?遠ニ承り
不申候
先御報申上候迄如斯
御座候謹言
二月廿九日  五老拝
六々園大人

気づき

○①百首御詠草 この「百首」が「狂歌阿淡百人一首」であるとすれば天保三年1831の刊行で雅望没後一年目になり算用が合わない。何を指すか。②筆耕怠りのため本冬のすりものが未完とある。この筆耕は例の文丸(書簡2-29-3)か。③百首の見積もり、占正へ出すよう言ってあるがまだ届かない。この占正とも仲がうまく行っていないようだ。④客人談拾遺、不明。

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