新歳御祝何方も
御同前奉存候御万福
御由奉賀候然ハ発会
柳之御詠御連中方より
御贈被下御厚意万々
奉謝候付而
金百匹 尊君より
金二百匹
綾丸君 右隺君 朶?軒君
早丸君 其粦君 器小君
?仙君 作丸君 扇守君
目出成君 康丸君 追風君
左大君 中丸君 卯時君
琴子君 米丸君 大町君
かゝ丸君 右大君 儒丸君
右之御社中より御贈被下
忝受納仕候可然御礼申
上候段御通達可被下候右之
御歌正月十九日ニ着仕故
二月十三日之会ニ披講
仕り候連中一同ミなミな
尊君御せ話の御事悦
入御礼申上候
百人一首会主南北ト申
者至極不埒者ニて本春
已来わか方へも不罷出候
何方へも顔出しならず
引籠候由ニ有之候依之
右板行先そのまゝニ相成
扨々所之御連中へきのとく
奉存候御推察可申候
春寒御自愛可被成候
猶期後便可申上候以上
二月十三日 六樹園
六々園大人
尚々当春江戸おもて
所々火災おたやかならす候而
それ故御返書延引仕候
御許容可被下候
語注
*金百疋 金一歩に相当。一両を今の約十万と換算すればその四分の一にあたる。
気づき
○①新歳御祝春足より金百疋、春足社中より二百疋受納 ②「柳の御詠」二月十三日の会で披講予定 ③百人一首の南北、至極不埒者 ④当春江戸火災おだやかならず
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