漸薄寒に及候へ共
御強健之趣承知仕
大慶いたし候然ハ尊号
証文したゝめ候様被仰聞候所
残暑已来大ニ弱り
とかく臥辱それゆゑ
筆とり候事物うく
大延引ニ罷成候御寛恕
可被下候さてさて狂文なから
つたなき事共御覧
恥入奉存候
兼而御聞ニ入候雅言集覧
此節文丸清書ニ取かゝり
初篇の分今年中に彫立て
之趣に有之候御連中方(?)
にも(?)御物語可被成下候
雅雄事もはや御地を
発足いたし候やいつまて
とゝまりゐてもくるしからぬ
身の上なから老母のかたへ
書状ニても出し候へハよろしく
候を一向に便り不致様子にて
有之候くれくれ厄介なる
御事に奉存候先御礼
申上迄(?)如此御座候以上
壬(?)月十三日 五老拝
六々園大人
気づき
○尊号証文したため候 尊号とは「六々園」のような狂歌の号であろうか。その証文とは「六々園という号を名乗ってよろしい」というような免許証のようなものであろうか。
○雅言集覧 進行具合が窺える。
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