書簡

六々園宛て五老書簡 雅言集覧校合すり送付 雅雄の長逗留お礼 盛砂は律義で義気ある男 盛砂家宅焼失 雅言集覧序文の件くれぐれもよろしく(念押し)

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-14-2

新年之御慶御同意?存候
余寒甚敷候へ共御強健ニ
御座候之趣奉察居候扨は
雅言集覧序文之事ニ付
御心配奉謝候少々校合すり
さし上候よろしく御取斗可被下候
雅雄長逗留御厄介之程
御礼可申上様も無之奉存候
さしあたり江戸ニ用事もなく
候まゝいつ迄をり候ても不苦候
しかし御せわをかけ候段甚以
恐れ入候文丸方へもあつく御近所
御佳作御あつめ被遣候よし
これハ雅雄ニ御聞可被下候至而
才子ニ候へ共貧窮之仁ニ候間

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-14-2

少しもために成やうにと右之
企も致させ候盛砂事殊ニ
律義の生得にて義気ある
男ニてせわいたし候老夫方の
万事ニ付粉骨砕身いたし
くれ誠ニたのもしき男ニて候しかる所
本暮廿四(三)日之晩隣家なる
湯屋より失火いたし第一番ニ
盛砂方へやけつき家内命
からから迯出して諸道具不残
焼失いたし扨々きのとく千?(万?)
存候右体義にはしり候(?)男に
候へハ天運にもかなふへく存候所

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-14-2

せんかたもなき次第ニて候此段
雅雄へも御通達可被下候
春里と申仁よりなかき文共
来り候暮より今以いそかしく
とくと一覧も不仕候委細は
御申聞被下承知仕候何方ニも
高慢家あまた有之候江戸
にも?ニ似(?)より候類此節は
数多いでき候嘆すへき事也
右雅言集覧はしかきの事
くれくれも御苦労御願可申候
偏に御たのみ申上候春来家のミ
出入おほく先??申上候何も
後便可申上候謹言
正月四日     五老
六々園大人

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