月前梅
うめかゝにむかしをとへハかた枝より
さし出かほなる春の夜の月 真顔
逢恋
月よみの神をいのりてあふ夜半に
うしやひよみの鳥そ鳴なる 一九
雪解
山々の一度に笑ふ雪解に
そこは沓沓爰は下駄下駄 京傳
あたし名はうはき(?)の時に立つれど
四十をへてもまとふうき恋 清澄
ふミこのむ花もあにきハ見すかふて
つらなる枝の梅の赤本 京代
きのふこそすてゝんてんとはやせしか
へんへん草となりにけるかな 蜀山
語注・気付き
*京代と読めるが、そのような名前の狂歌師は見当たらず。山東京伝の弟の京山か?
〇江戸後期狂歌師が勢揃い。
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