あつさ日にけにつよう侍
にもいよゝたひらかにおはし
よろこハしくこそ/さいつ頃ハ
ゆるりかにミ物かたりうけ給り
いといとうれしくなん/さるは
猶とハせ給らんよと待
わたり侍しに(?)とくも/帰らせ
けりとこのころしも
きゝ侍れハ?さうめん
一箱恵たまハるもて帰
てすゝろ?なんとよろこひ
はへりつなほ申さまほしき
こともあなれと今たゝ?
哥のつとひに出立とて
なんあなかしこ
さ月十日 広海
遠藤のぬし/ミもとに
語注
*広海 大江広海 明和六年~天保五年(1769-1834)、江戸後期の国学者。越後五泉生まれ。村田春海門人。哥文をよくし後一家をなす。江戸、京都に住した。春足の十三歳年上。
気づき
○①以前に(春足と)ゆったりと面談した また(自分のところへ)来てくれるかと待っていたが早くにお帰りになったとか(以上の文面から春足と広海が直接面談したことは確かなようだ。しかし、その場所がどこか分からない。(広海は江戸、京都に住したとあるから春足が江戸下向の折、そのどちらかへ訪ねていったと思われる) ②素麺一箱、嬉しく頂いた。(春足『東(吾嬬)日記』序文、参照)
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