書簡

宛て先なし内成書簡

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-48-1

 本出ニしてから鮭着岸
 之節二日水にひたし夫より
 御洗ひ御笑味可被下候

以鴻便呈一書候??
儀(?)御やましく候所貴地
御全家皆々様御揃
御多祥被為御座奉
雀躍候随而当芳一同
無異消光罷在候乍
憚御安意思召可被下候
誠やたゝ年中?評
月なみ節用
御序文被懸御心

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-48-1

頭御雅作御恵投
被下難有奉謝候
誠に御兄文いに
しへの貫之を越(?)
本居なんとにも
をさをさおとり給はぬ
とて一統感心
恐怖仕候右御文
入貴翰五先生庵中ニ
ややひさしう留り候故
御通書ニ而??侍り候まゝ
度々庵中多事候

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-48-1

へとも御案内之通
庵中見せあきもの
いとなく繁雑ゆゑ
御消息とりまきれ
候事ニ御座候其のち
茅庵中ニも彼是
多紛罷在候故心外ニ
御無音相成候条
?頭飛真平候ニ
御海恕之ほと偏ニ
奉ねき候節用
義も岳亭一件已来
くさくさ取まきれ候

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-48-1

て大に延引ニ及甚
赫顔??奉存候されと
絶会ニ相成候義は
毛頭無之是非ニ而
不遠出し候間何卒
それまで御宥余
之ほと奉ねき候
一当年拙評二会
分入御覧候候御笑留
可被下候あと三四両会
当年中ニ差出し申候
さやう御??被下候

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-49-1

一こたひ座連之内
六人判さ披露仕候間
題すり奉呈候何卒
御投詠のほと奉希候
一三才花百首と申催
右題すり入御覧候
是また御投詠之
ほと奉ねき候
先生庵中小嶋や
方よりも呈奉有之
御半なれと座庵方へ
梅明方よりも相頼
まゐり候間少々入貴覧候

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-49-1

一此たひ仙台から鮭
七尺大坂大谷取次
にて樽船ニ積入
呈奉仕候実ニ麤憚
之品ニ而恐入候得共
右御佳作御礼申述候
しるしまでに御座候
御笑味被下候て大悦
仕候先は申上度尚
期後音時々
     恐々謹言
     内成

*御笑留 笑留(しょうりゅう)=笑納 (精選版 日本国語大辞典)

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