七月五日之御状昨四日相届
忝拝見致候愈御健安可被成
御入??賀候拙宅無事居申候
乍慮外御安念可被下候然は御聞
及被下候返大平儀早春より上京して夫ゟいせへ廻り
五月十日比帰宅いたし候為帰宅
後留守中ニさしつどひ申候
諸方返事ことに取りかゝり
可申候と存候内当用の返事
せねはならぬこと何かと多用
(御無音の(も?)折返申候処)
ニて此度御状ニて先達而御遣し
置申候御詠草ありと思ひ出し
此度御遣しのと一緒ニ拝見
加筆返上申候候御入手可被下候
猶又短冊も認上申候是又御?
?被下候候〇為?中???
貴国名製の五色素麺
壱箱沢山ニ被贈下あら(?)
めつらしき品御厚意???
味いたし可申候
一御尋の霊真柱の事御申の通
いひ過したる説ともゝ多く候へ
とも中にハおもしろき説ともゝ
なきにしもあらすいつれにも
皇国の学びをあふき伝し
鈴屋の功業を世に弘く道引
たてんとの著書なれハ其志
の性ハ甚称賛すへき事也
此霊の真柱の事諸方より
近ころ追々ニ尋に来り候事ニ御座候
猶期後音候恐惶謹言
本居三四右衛門
同 左衛士
八月五日
遠藤宇治右衛門様
尚々残暑中随分御自愛可被成候 已上
語注
*霊真柱 平田篤胤の著書。一巻。1813年刊行。
気づき
○父・大平の動向(書簡1-3-1では伊勢から京都へ廻り、帰宅となっているがこの書簡では京都から伊勢へ廻り、帰宅となっている) (春足の)詠草・短冊(春足が揮毫を頼んでいたものと思われる)ほか返上 五色素麺受納 「霊の真柱」についてなど。
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