書簡

春足宛て本居三四右衛門(大平)の書簡 (春足の)詠草及び質問について返答 「呵苅葭」を春足が読んで疑問解消とのこと喜ばしい 春足からの類書の問合せに対して大平の著述目録を送った

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-1-2

残暑強御座候処貴家愈
御清安可被成御起居奉欣然候
愚老無恙居申候乍慮外御放念
可被下候
一四月廿一日御日附之貴書五月
九日ニ相達し辱致拝見候さて
去冬はしめて御遣し被成候御詠
草御柳問等拝見いたし返上申候
処其頃相届キ御入手之趣此度
まて御延引御断之段委細致
承知候入御念候儀ニ御座候
一此度御遣し之御詠草疑条
等則拝見加筆返上申候御落手
可被下候

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-1-2

一呵苅葭と申書御覧被成候ニ付
是まて御不審ニて御座候事とも
相分り候由大慶之事ニ候猶又外ニ
かゝるやうの書籍有之哉と御尋
ニ付則著述目録一冊おくり上候
此うちより写本類ニ御求被成度
書御座候ハゝ無御遠慮御申こし
可成候愚息ともゟ此地之筆
工へ申付写させ上可申候様可致候
右貴答早速可申処公私多
用ニ付今日迄及の延引候余?
期後音候謹言
      本居三四右衛門
七月七日
遠藤宇治右衛門様

語注

*呵刈葭(かかいか)江戸後期の語学・国学書。二巻。本居宣長編。寛政二年(一七九〇)頃成立。宣長と上田秋成が論争した往復文書を宣長が問答体にまとめたもの。上巻に古代の音韻をめぐる応酬一六条、下巻に宣長の「鉗狂人」に対する秋成の意見六条とその反論が加えられている。後者は「日の神論争」として知られる。両者の思想的立場を知る上での好個の書。(コトバンク 精選版 日本国語大辞典)
*本居三四右衛門 本居大平のこと。

気づき

○①春足・大平書簡やりとり遅延了解 ②(春足の次の)詠草及び質問について返答 ③「呵苅葭」を春足が読んで疑問解消とのこと喜ばしい ④春足からの類書の問合せに対して大平の著述目録を送った

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