書簡

春足宛て本居大平の返書 春足入門の承諾

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-1-1

追而申先達而ハ故翁年回手向
之題御詠書忝??候いせへも写
し遣し申候よろしく御礼申入候
様礼申来候事に御座候 以上

貴書忝致拝見候御揃
愈御平安御暮被成候 由
珎重奉存候寓老無事居候
乍慮外御休意可被下候先ニ
徳島人里春竹房両人
ゟもすゝめられ候由ニて此度
入門之思召ニて詠草并
道の御問等御見せ被成候而
御厚篤其上古学之書等

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-1-1

弘く見わたし古風詠歌等
いつれも欣然の至道にとりて
大慶至極奉存候猶委細御紙
面之趣一々致承知候追々
御出精之程奉希候為御
祝儀白銀一枚御恵贈
被下忝致受納候右貴音(?)
御礼如此御座候猶期後音
時候恐惶謹言
      大平
  十一月十五日
遠藤莬道右衛門様

気づき

○春足さんにとって非常に重要な書翰。①春足さん 本居大平入門(文化九1812)
徳島の人、里春、竹房の勧めがあったこと、自分の詠草、道の御問(質問だろう)を提出したこと、それは古学を踏まえた物であり、大平にとって「欣然の至」「道にとりて大慶至極」であったこと、御祝儀として銀一枚(銀一枚は銀四十三匁、金一両は銀六十匁として金一両の約三分の二。一両が今の十万円に相当するとするならば6.7万円くらいか。)を贈ったことなどが分かる。
②追伸で述べられている「故翁年回手向之題御詠書」とは本居宣長追善のための歌か?宣長の没年は1801なのでこの年は十二年目に当たる。

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