短冊

春足(抜足・雲多楼) 狂歌短冊(三葉)

撮影:四国大学 / 分類:右から手鑑3-43-1、3-43-2、3-43-3

 月
てる月の雪にもふかくうつみてや
ほくとハさらに見えぬ秋の夜  抜足

 桜
よしの山咲ぬる花の邪魔になる
霞をくふてくれな仙人    雲多楼

 月
邪魔になる松も桜もきりくへむ
月の雪見の客の馳走に    雲多楼

語注・気付き

3-43-2 よしの山咲ぬる花の邪魔になる/霞をくふてくれな仙人
*霞(かすみ)を食ふ 《仙人は霞を食って生きているといわれるところから》浮世離れして、収入もなしに暮らすことのたとえ。(goo辞書)

3-43-3 邪魔になる松も桜もきりくへむ/月の雪見の客の馳走に
*謡曲「鉢木」 大雪の上野佐野で旅僧に一夜の宿を貸した佐野源左衛門常世(つねよ)は秘蔵の「梅・桜・松」の鉢木(鉢植えのこと)を薪にしてもてなし、いざ鎌倉の気概を示す。僧は実は最明寺入道時頼で、鎌倉帰着後直ちに諸国の勢を召集し、駆け付けた常世を称え鉢木の名にゆかりの梅田・桜井・松枝の新領地を与える。(能楽協会 HP)

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