短冊

春足(抜足) 狂歌短冊(三葉)

撮影:四国大学 / 分類:右から手鑑3-35-1、3-35-2、3-35-3

 亀
むつはかりかくせるとても何ならむ
齢はしれた万年の亀      春足

 われもとて
 おなじ心を
くることに花ハさけともくらふへき
花はあらしのやまさくら花   春足

 雪のふりける
 あした
木や竹は寝てゐる雪の朝もとく
おきるは下女の杉ばかりなり  抜足

語注・気付き

3-35-1 むつはかりかくせるとても何ならむ/齢はしれた万年の亀
狂歌短冊3-21-2と同じ

3-35-2 くることに花ハさけともくらふへき/花はあらしのやまさくら花
*「あらし」に「有らじ」と「嵐」とを掛ける。

3-35-3 木や竹は寝てゐる雪の朝もとく/おきるは下女の杉ばかりなり
*「下女の杉」は名前。

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