摺りもの

作者像つき六人の狂歌

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-19-2

十五ゝ
山吹の
色は口なし
くふ物も
くハて
ためたる
こかねとそ
見る
 尾州 名古屋
 竜廼屋 弘器

 信州松代
 蘭薫亭 薫
十三ゝ
元日の
はかさる
塵や
くひつミに
つもりて
なりし
蓬莱の山

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-19-2

十三ゝ
かけひなた
さすか
梅にも
遅速ありて
三度はかりに
ひらく
花笠
 濃州岐阜
 香雪楼 星蔭

 常廼屋 集丸
十三ゝ
春の日の
はれに
着かへて
出たては
風そ宿の
花見をハする

撮影:四国大学 / 分類:手鑑1-19-2

十二ゝ
つらなりし
?に
霞ハ
かゝれとも
花にはつれて
かへる
かりかね
 尾州
 世界坊一呑

 阿波石井
 六々園 抜足
十二ゝ
これも又
年代記にや
しるしなん
星をふらする
梅の下風

気づき

○鈴木馨「春足年譜」 文政二己卯の項に「文政己卯春興集に狂歌入集(阿波石井 六々園抜足 像あり 刊行」とあり。これに該当するか?(なお粕谷宏紀著『石川雅望研究』文政三庚辰 ○正月延引されていた『文政己卯春興帳』が狂蝶子文麿版で刊行される」とある。この記述によると前記「春興帳」は一年遅れで刊行されたものと思われる。

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