書簡

六々園宛て五老書簡 『五十人一首』春足方へ無事到着の由 雅言集覧摺りにかかる 右大尽・猿人別号のため金一方受納 文丸が春興帳にとりかかる

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-19-2

御安泰御由奉察居候
然は五十人一首無恙
到着仕候由悦入候集覧も
此節すりにかゝり居り候
九月中ニハ出来いたし候其節
早速御届可申上候紀州へ
も可遣よし被仰下勿論
そのこゝろニ?罷在候
右大尽君猿人君ゟ
別号之事ニ付金一方
御授被下扨々痛入奉存候
可然御礼被?可申候

撮影:四国大学 / 分類:手鑑2-19-2

文丸方春興帳も取かゝり
候よしニて御下シ之金子ほしく
申候侭わたし遣し候よもや
相違は有之間敷奉存候
小子少々風邪にて四五日
臥辱何事も後便ニ
申上候追々薄寒の?
可然奉存候以上
       五老拝
九月十四日
六々園大人

気づき

○石川雅望が春足さんに、五十人一首(『新撰 狂歌五十人一首』(六樹園飯盛撰 文政二(1819)刊。)を送り、到着したこと。雅言集覧はすりにかかっていること。春足さんが本居大平へも送ってほしいと頼んでいたこと。それに対して勿論送るつもりでいるということ。右大尽・猿人が別号を名乗るため金一方送ったこと、文丸が春興帳に取りかかった、そのため(春足から送られた)金子を渡した、等がわかる。

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