七夕草
八
たなはたにいさや手向む秋の
野のすゝきのたもと上縁?りをハ
文月八日
八
たなハたの
わかれをしミて
ひきぬるか
今朝は
ちきれし
むら雲の
?ミ(そて?)
あさがお(シュンの字 16画)
八
千世かいふつるへはかりか
こゝろまて今朝はとらるゝ墻の朝かほ
又
六
やふれ垣はひこしてさくあさかほは
けにつるの手もなかきはななり
千世かいふつるへはかりかこゝろまて今朝はとらるゝ墻の朝かほ
*千世 加賀千代女(かが の ちよじょ、1703年(元禄16年1775~安永4年)は、俳人。号は草風、法名は素園。千代、千代尼などとも呼ばれる。(wiki)
*朝顔につるべ取られてもらい水(35歳のときに、朝顔や~ と詠み直される)が有名。
*おもしろい
やふれ垣はひこしてさくあさかほはけにつるの手もなかきはななり
*つる 朝顔の「蔓」と「鶴」をかけるか?
山家秋夕
八
客とてはなきやまさとも
さひしさハ百人前の
秋の夕めし
のゝむし
八
琴のねの松むしの
なく秋の野に
十三すちもひく
蜘蛛のいと
琴のねの松むしのなく秋の野に十三すちもひく蜘蛛のいと
*松虫 琴の曲名「松虫」を掛けるか。
*十三すち 箏の琴は十三弦。
古戦場霧
十
闘ひのあとや今も
一めんにきり
かゝるなり秋の
宇治川
擣衣
八
小夜ふかて
眠りなからに賤の女か
うては木綿のめを
細くしつ
闘ひのあとや今も一めんにきりかゝるなり秋の宇治川
*「きりかかる」に「切りかかる」と「霧かかる」とを掛ける。宇治川は古戦場として有名。
又
八
砧をハさかさにいへは
たぬきとてきん
玉河のさとにこそうて
駒迎
八
蝉丸の琵琶は
しらねと逢坂に
今もひくなり
望月の駒
砧をハさかさにいへはたぬきとてきん玉河のさとにこそうて
*傑作
蝉丸の琵琶はしらねと逢坂に今もひくなり望月の駒
*駒迎 あふ坂の関のし水にかげみえて今やひくらんもち月の駒 紀貫之集・一四)
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