書冊(版本・狂歌集・自筆稿本等)

六樹園撰 春足狂歌百首(題簽なし 仮題)

撮影:徳島県立文書館 / 画像:P2020340

 野辺にあそひて酒なと
 ものしけるに凧のきれけるを見て

野あそひに三味線ひけはきれ凧の
奴もそらにまうて見えけり

 さくら

長樂の鐘とかハつて
咲はなの中につき
たる色帋短さく

撮影:徳島県立文書館 / 画像:P2020341

 仝

細腰ときけとかゝへてみれはわか
両手にあまる楊貴妃さくら

 仝

あ?きさくらなかめてあれは
いつとなくこんとなつたる
入相のかね

細腰ときけとかゝへてみれはわか両手にあまる楊貴妃さくら
*おもしろい。

撮影:徳島県立文書館 / 画像:P2020342

 桜狩

たんさくの其大鷹を手にすゑて
さくらかりゆく春の宮人

 其二

さくはなのなミにうかれてもすそまて
酒にぬらして帰る酔とれ

たんさくの其大鷹を手にすゑてさくらかりゆく春の宮人
*大鷹 大高檀紙を掛ける。
*最後に再録した分では十五となっている。秀逸。

撮影:徳島県立文書館 / 画像:P2020344

 其三

短冊や色帋のほかにこれも又
かいて出かけるはなミ弁当

 花

二月からはや三月へこしち
とてほと軒をもうつむ
はなのしらゆき

撮影:徳島県立文書館 / 画像:P2020345

 仝

よしの山さきぬるはなの邪魔になる
かすみをく
くれよ僊人

 仝

咲はなのゆきには人のあしよりも
ふきくるかせの手をいとふなり

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