摺りもの

六々園社中 柳に寄せる狂歌 摺りもの

撮影:四国大学 / 分類:20230909-J77

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むらさきのはつもとゆひとミゆるかなかすみかゝれる青柳の髪       白露園浮丸
その枝のたることしるハ淵明かかかとにもむかしうゑしあを柳       状元園花紅
しらつゆの玉をいともてつらぬくは蟻とほしにもにはのあをやき      時習亭悦
青柳のいとよれあうて風の手にぬふかとそミる庭の袋戸          月亭香貫男
つゆむすふ花田のいとの青柳にうつろひやすき夜半の月くさ        左大小鞘成
俎板にならぬさきから野におふる七くさたゝく風の青柳          梅泉亭澄男
手をるとき下駄ふミ切てたをやめもすへらかしたる青柳の髪        六柯園猿人
ほとときすまたなくころハ遠かるにちをはくはかりたるゝ青柳       深雪園卯時
春馬にそとハおほろのねすミいろ猫てふ柳めをはりにけり  太宰府在阿波 柏手右都々
あさ風かゆすりおこせハねふたきかめをすりてゐる庭の青柳        花王軒芳住
風なくて真直にたれぬ??人のさけふりいとににはの青柳         山林亭兎見男
青柳のこしのかゝむハそのいろのこきをいはへるよハひなるらん      琅玕園直
残雪もさつはりとけしそのあとのやなきのかミハあらひたる如       嘲才坊振成

野馬台のしつか庭にもくもの如いとをたれたる観音やなき         林泉園為成
いとたれてあれハまれにハ魚舟もかゝりてミゆるきしの青柳        梅林亭猿石
楊枝にもならぬさきから歌人の口せゝらするあを柳のえた      淡路 平瀬活水
猫とよふ名もあるものを西行のなとて歌にはすてぬ青柳        同 清風園香取
さゝ波や志賀のやなきハあれにしを?しへとはかりなひく春風       飲中園止
梅ハ火をともせるもむへ風ふけはよるとそミゆる青柳の糸         ?柳園眉見月?
針てつくやう?くっむけき風のてにむまほれてゐるあを柳のいと      山辺商人
さほひめかすミの衣ぬはんとや馬にそめ井の青柳のいと          梅月兼影法師
しをり戸にゆきあたりつゝ出る人のあたまをなつる門のあを柳       仮山亭喰主
七尺もさかるやなきの影ハミなすくなもしてふしの?とそミる       柯撰園五瓢
おとらしと梅やさくらにさきかけてもちひの花をさかすあを柳 江戸在阿波 春日園素蝶
まかる気ハゆめなき風の?(五音)ひしりの木とそミるへかりける     六根園梅男

ゆきかよふ人のさハりて春風のたえまもやはりなひく青柳         六々園
張?(尚に文)かよたりのやうにさかれともやなきの眉ハたてにつくらす  六樹園

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