花
咲ミちしゑもん桜を詠れは
はなにちり?ハ見へぬなりけり 浮舟
桜
建つけて風も通ぬさくら戸に
ひき手とおもふ昼の月陰 藁萱園?下手
やれ名こりをしやとうたふ笹ならて
短冊付し花も明年 鮟應
花
茶弁当わさと打あて華守に
わひつゝもろふ土産の一枝 釣丸
花と言ふ/題を得て
しら浪と名にこそ立れ風の手て
さかりの花を盗ますはいや 岸向
花
さくら木にえらして摺らは紙かさも
百丁つゝくみよしのゝ華 蘭丸
華
咲花の匂ひは四方にふんふんと
嵐山から吹てミよし野 南山
花
諺とあちらこちらや盛には
うへを見あくる鷲尾桜 住人
いつしかに花に心を雲助かのほりつめたる
酒にそありける ?山
隅田川わたしの船もいく度か
ゆきつもとりつ花にこかるゝ 道列
語注・気付き
諺とあちらこちらや盛には/うへを見あくる鷲尾桜 住人
*鷲尾桜 わしのおざくら 里桜の一種。
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