短冊

狂歌短冊 甕丸・琴通・蟹丸・満丸・豊砂・伊賀住・焉馬・自寛・真種

撮影:四国大学 / 分類:右から順に20230909-J151、J152、J153、J154、J155、J156、J157、J158、J159、J160

風吹は曽呂利か知恵の紙ふくろ
ミせてそをかむ小こめてふはな  ?

 羈中雨
東路のはゆまうまやのあつまやの
まやのそゝきにわハ立ぬれぬ   甕丸

みよしのゝ花に心のとひたてば
蔵王の足もちにつかぬまて    琴通

 書家雪
習きつた寺子かよつて作りたる
またら兎や雪のくろねこ     蟹丸

 花
神の名の人丸桜風ふけは
花さへやはりちりに交る     満丸

?か?につめたる風さくらには
ひかひかしくもおもふ頃かな   豊砂

 花
春風の花にあたれは病たに
もたぬ身さへも頭痛をそしる   伊賀住

 春
いろもこき緑りを三穂の松はやし
幾千代舞ん鶴の羽ころも 七十三翁 焉馬

 山吹露/ふかし
露深き山路わけつゝ斧のえの
くちなし染の花を見むとて    自寛

 阿部頂
いかめしく言聞ゆれとあなかしこ
?ほしかとなき阿部の賎の女   真種

語注・気付き

いろもこき緑りを三穂の松はやし/幾千代舞ん鶴の羽ころも 七十三翁 焉馬
*烏亭 焉馬(うてい えんば、寛保3年(1743年)~ 文政5年(1822年)か?

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