短冊

狂歌短冊 長根・切住・千雉・一寸法師・俊満・市丸・春足

撮影:四国大学 / 分類:右から順に20230909-J121、J122、J123、J124、J125、J126、J127、J128、J129、J130

 時雨
はつしぐれ柿の葉ハさそ傘の
しふ蛇のめさへいろハそひけり  長根

 早苗
賤の女も早苗とるにハ行義よく
ならふや夢の小笠原流      切住

 花
奥床し口紅ひひてほゝほゝほゝ
さくさくはなの笑ふ唇      千雉

 雪(?)
わか庵の雪見かてらに来る人は
酒とこゝろひく庭の白妙    一寸法師

 鰹
夜かつをやまた蚊は出ねと夏めきて
さし身に頬をたゝくはつもの   俊満

 花
雲や雪と誉てもたらね桜花
ゆきが匂ふか雲が匂ふか     市丸

 柳をよめる
うき世をハとくはなれたる西行も
しはしをしめる青柳の髪     春足

 梅風
なかなかに木のもと遠くなるそとも
しらておひゆくかせのうめかゝ  春足

 うめをよめる
なかなかに木のもと遠くなるそとは
しらておひゆくかせのうめかゝ  春足

 よるのうめを
鶯のゆめやさめんとと(?)めえても
なほをりわふるよるの梅か枝   春足

語注・気付き

はつしぐれ柿の葉ハさそ傘の/しふ蛇のめさへいろハそひけり 長根
*傘 「からかさ」と読むのだろう。

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