歳旦
きのふまてをしみし年もしかすかに
あくれはうれし春の朝戸出 信友
夕蛙
ころころと蛙声して夕川を
渡る脚結の????? 真顔
仙人のためしをおひの行すえに
よハひちきらむ千代の友つる 信正
あちさゐ
おく露も花も八重さくあつさゐの
あつさをひとりしらすかほなる 雅嘉
冬祝
うきことのなにはの国をてらす日は
ふゆしも(?)なかくおもほゆる哉 雅嘉
寺
賽銭といはぬはかりのあミた仏
ゆひをわにしています山寺 一寸法師
六々園のあるし過し春
なき人となられぬ 秋の頃
太郎主の御もとに
ゆきかひの鴈のたよりの玉つさも
見ぬ春秋のことしかなしも 高尚
春雨
青柳のさ?をいたふしら露も
ゆくかいそかぬ雨の夕くれ 諸平
春風
ちらしたる風のやとりやこれならむ
柳か枝に花そかゝれる 諸平
花
ほめそやすをりしも枝を飛?の
はくの?いたる花ハみよしの ?成
語注・気付き
ゆきかひの鴈のたよりの玉つさも/見ぬ春秋のことしかなしも 高尚
*春足死去を悲しむ藤井高尚の哀悼歌 太郎主は春足の長男をさす。
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